陶芸は科学と考えるのもこれまた楽し

一般的に陶芸というとどんなイメージを浮かべるだろうか。

完成形をイメージして、土を決める。
赤でいくか白でいくか、ミックスでいくか。
どの産地の土を使うのか、原土を自分で掘ってきて陶土にするのか。
土が決まったら、土を練ってロクロにすえて、廻し、イメージ通りの形を作っていく。

高台を削って、素焼きし、釉薬を掛けて、焼成雰囲気を決めて本焼きをする。

ここに科学の入る余地があるのだろうか。

何をもって科学というのかにもよるだろうが、仮説をたてて、様々なデータを収集し、検証していく作業を「科学」だとすれば、成形前の土決め作業、素焼き後の釉薬掛け、焼成雰囲気などは、ほぼ「陶芸科学」と捉えてよいと思っている。

世にいろんな種類の土があるが、それらの土を単味でいくか、混ぜ合わせるかによって、数百種類の選択肢ができる。
そこに砂を入るとしたら、砂の粒度、量など、さらにパターンは増えていく。
これらを総称して陶土科学。

削って素焼きした後に、希望の色合いが出るかどうか、考えられるいろいろな釉薬の調合。
長石、灰、粘土をどう組み合わせていくか。
釉薬ができたら、濃度の調整具合。
施釉時の作品に掛かる時間、釉薬量。
ここまでは明らかに釉薬科学。

酸化でいくか、還元をかけるか、炭化にするか、焼成雰囲気を決めて、温度管理を徹底して、焼成グラフに記入していく。
還元を掛けるのは何度〜何度までかけるのか。
どの程度のかけ具合でいくのか。
酸化、還元を繰り返すのか、中性炎もいれるのか。
ここまでは焼成科学。

これらをまとめて、勝手に「陶芸科学」と呼ばせてもらおう。
そう思って陶芸の制作をしていると、結構な頭脳プレーだなあと思う。
頭の体操にはちょうどいいのではと。

一方、こんな小難しく考えなくて、なるようになる、作りゃあいいのよって考えもこれまた陶芸。
屁理屈こねてないで、手を動かせ〜てな声も聞こえてきそうな。
何も考えずにひたすら目の前の土をロクロで引いていく。
これも陶芸の醍醐味ですな。

えっ、お前はどっちだって。
個人的には実験大好き人間なので、陶芸科学の方が性に合ってるかなあ。
データ取るのも面白いし。

でも、最後は己のカンに従っちゃうんですよね。
直感ってやつに。

「直感」
って、あなどれないですよねえ。

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