2022/11/28 18:09

■ 2006年  前略 行雲より ■

 ※以下、画像が抜けています。
時間がある時に補充しますので、画像なしで読んでみてください。

 

2006年12月30日 (土)

貝跡。

 

写真は先日窯焚きをした後の徳利の貝跡です。

 

徳利を寝かせて貝をかませて焼いたので、

焼き上がった後もこのようにくっついているんです。

 

貝の中には道具土と呼ばれる耐火度の高い土を入れて

貝が途中で割れないように補強します。

 

徳利の側面、焼いた時は真上になる箇所にはたっぷりと灰が掛かっており、

灰の流れが写真からもおわかりになると思います。

 

この後は水に漬けておくと、貝ガラはきれいに流れてしまうので、

貝紋様が景色として残ります。

 

なかなか面白い技法ですよ。

 

 

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2006年12月23日 (土)

緋だすき誕生

 

写真は先日の焼成で焼き上がった備前の緋だすきの様子です。

サヤに入れて焼く事によって、ワラが器から離れるのを防げるんです。

 

焼き上がりを見ますと、かなりゆったりめに詰めているように見えますが、
窯入れの時はサヤに一杯ぎゅうぎゅう詰めに入っていました。

備前土の収縮の大きさがお解かりになると思います。

 

キメの細かい土で釉薬を掛けないで焼きますから、

この位に土が密度を持って収縮してくれると、漏れの心配もなくなります。

 

まさに焼き締めに適した土なんですね。

 

 

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2006年12月15日 (金)

窯出しの瞬間

 

写真は前回の本焼した後の窯口をきったところです。

窯の蓋をいきなり全開にすると作品が割れてしまうので、少しづつ開けていきます。

 

ようやく中の作品たちが見えてきた瞬間です。

 

色合いはこの位置からはよく見えないので、

懐中電灯で照らしながら、凝視していきます。

 

想定した色、風合いが出ているか。

 

一番うれしくもあり、悲しくもある瞬間なんです・・・。

 

 

 

 

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2006年12月 9日 (土)

12月新作窯出し展をアップしました。

12月の新作窯出し展をサイトのトップページにアップしました。

写真は今回の抹茶茶碗の一つである、斑唐津茶碗です。

 

唐津の原土にわら灰釉を掛けて焼成するもので、

このブログにも書いたのですが、

高台の土見せの部分のざっくり感が特長です。

 

ぐい呑みも唐津土の良さがよく出ているものが出来上がりました。

やっぱり、やきものは土ですね。

 

いい土をきちんと焼成すれば、土味の良いものができあがる。

しみじみと感じた今回の焼成でした。

 

 

 

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2006年12月 1日 (金)

釉掛け完了

 

写真は鉄絵のお皿の釉掛けが終わったところです。

灰釉をベースに釉薬の上から、鉄絵をうってあります。

 

赤く見えるのが鉄絵で、

酸化鉄に鬼板と呼ばれる鉄分の多い土を混ぜてあります。

 

焼く前は写真のように赤い色をしていますが、

本焼をすると茶褐色の渋い風合いに変化するんです。

 

釉薬の下に書くか、上に書くかによっても微妙に違ってきます。

今回は上にうってみました。

 

さて、どのように焼き上がるか、今から楽しみです。

 

 

 

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2006年11月24日 (金)

唐津のぐい呑み

唐津のぐい呑みを作ってます。

 

やっぱり唐津の土はいいですね。

荒めの土なのですが、高台を削った時の削り具合が

他の産地の土とは全然違います。

 

ぐい呑みは高台部をヘラでざっと一削りで仕上げますが、

この一削りをした時の仕上がり感が美しいのです。

 

また、削った時のヘラから伝わる手への感触も非常にGOODです。

やわらかさ中に土の締まった感触が、ひしひしと伝わってきます。

 

備前の田土はきめの細かい磁器土のような感触で、

これもまた手ざわりが良いのですが、

唐津のサクサク感もまた最高。

 

やはり、やきものは「土」で決まります。

 

 

 

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2006年11月17日 (金)

辰砂のような花

近所の公園で写真の花を見つけました。

完全に開花する前の、多分一番きれいな時だと思います。

 

色は赤とピンクの中間くらい。

 

やきものの色で言えば、辰砂の色です。

 

辰砂とは釉薬に含まれる銅を還元で発色させた色で

むずかしい部類に入る色あいなんです。

 

銅は酸化で緑、還元で赤と多彩に変化しますが、

実際はそんなに簡単なものじゃないです。

 

銅分の量や還元の濃さによっても変わるし、

そこがやきものの面白い所です。

 

そんなこんなで、この花を器にと思いましたが、

んんっ、むずかしそうだなぁ。

 

 

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 2006年11月10日 (金)

化粧掛けの油断。

白化粧の難しさをあらためて知りました。

 

写真はお皿に白化粧を掛けた10分後の様子です。

 

よく見るとフチにヒビが入りかけているのがわかると思います。

 

このまま放っておくと、お皿はこっぱ微塵となるんです。

 

幸い化粧を早めに乾かしたので、これ以上のヒビは入らなかったのですが、
この品は焼成できずに土へと逆戻りです。

 

化粧は土の乾き具合で簡単に割れてしまうので、非常に気を使う作業なんです。

 

ん~ん。やきものって本当に難しいですね・・・。

 

 

 

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2006年11月 3日 (金)

全国一律送料640円。

 

今回は宣伝を少々です。

 当方のサイトで以前からご要望の多かった、

送料を全国一律640円へと改定いたしました。

 

また、ギフト(贈り物)の際に利用するギフト梱包も無料となりました。

 

今までは、ギフト梱包は別途料金だったので、メールでの再計算など、
わずらわしいと感じていたお客様の負担も無くなると思います。

 

和風包装紙でのギフト梱包はお店側からすると
非常に手間のかかることなのですが、サービス第一主義を貫き通します。

 

お客様にとって、ますます使いやすいサイトへと改良していきますので、
今後ともよろしくお願いします!!

 

(ちなみに写真は当店の瀬戸黒茶碗です。)

 

 

 

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2006年10月31日 (火)

11月新作をアップしました。 

 

11月の新作をトップページにアップしました。

 写真は今回の窯出し品の一つである黄瀬戸茶碗です。

釉薬は灰と長石をベースに素地土と灰の鉄分を発色させるため、じっくりと焼き上げています。

素地から色をじわっとにじませたような、渋みのある作品に仕上がりました。

 

サイトには茶碗以外にも朝鮮唐津の水指、酒器の徳利、また食器のお皿や、湯のみ、鉢なども各種取り揃えていますので、ぜひご覧になって下さい。

 

また、期間限定11月25日までに抹茶茶碗をお買い上げの方は、全国送料無料プラス湯のみ茶碗を2個サービスとさせて頂きます。(湯のみの種類はお任せとなります。)

買い物カゴの通信欄に「ブログを見た。」と記入して下さい。

 

サイトの方でお待ちしてま~す。

 

 

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2006年10月24日 (火)

備前緋だすきの窯詰め。

 

先日行った焼成の際の備前緋だすき茶碗の様子です。

茶碗がワラに巻かれて鳥の巣のように見えるんですね。

 

本当は茶碗をサヤの中に入れた方が、窯詰めしやすいのですが、

今回は茶碗の量が多かったので、棚板に直接置いてあります。

 

もちろん、棚板の上には珪砂をひいて、茶碗と板とのくっつきを防止します。

 

また、左右に耐火レンガを置いて、サヤの代わりとしています。

ワラは引火性が強いので、焼成初期の段階で火が付かないようにしないといけません。

 

ぐいのみを茶碗の間に入れて、茶碗のフチに緋色を出したかったのですが、

余り近すぎてワラの量が少ないと、今度は茶碗本体にぐいのみがくっついてしまいます。

 

この距離間と量がなかなか難しいところなんです。

また、備前の土はへたりやすいので、結構、気を使っての窯詰めです。

 

ここまでしてやったのに。どうしてこうなるのというのが、「やきもの」の

難しさでもあり、面白いところでもあります。

 

焼成後の品は近日アップします!!