2022/11/28 18:15

2006年10月17日 (火)

水指の製作。

水指を作ってます。

 

唐津の土で作り、釉薬は黒釉とワラ灰釉を掛け分けた

いわゆる朝鮮唐津にします。

 

蓋も別に作ったのですが、写真に入りきらなかったです。

 

これからこの水指に耳を付けます。

正面を決めて、左右対称のところに「エィ」を土をくっつけます。

 

下側を黒釉、上側をワラ灰釉ですから、上のワラ灰がきれいに

流れてくれるといい景色になるのですが・・・。

 

こればかりは焼いてみないと何とも言えません。

窯の中の高温の所に置いて、焼成です。

 

でも、作りながら思ったのですが、もう少し

小さい水指も欲しいかなと・・・。

 

大きいのあり、小さいのありの方がいいですよね。

 

よし、今から作ろうっと。

 

 

************************************

 

2006年10月12日 (木)

田園風景の巻。

 

稲刈りの季節がやってきました。

春に植えられ、実りの秋に穂をだして、

おいしい新米の誕生です。

 

あたり一面田園風景がきれいなので、

おもわず撮影です。

 

 

この切り取ったワラが灰になり、ワラ灰釉の原料となり、

また、ワラを巻いて焼成すると、備前の緋だすきが

完成します。

 

私のやきものにとって、稲穂は無くてはならない

存在なのです・・・。

 

実りの秋に感謝。

 

 

 

*************************************

 

2006年10月 6日 (金)

10月窯出し展アップしました。

 

10月の新作窯出し展をトップページにアップしました。

今回は灰釉を中心に茶碗、花入れ、食器類を焼き上げています。

 写真は今回の灰釉の茶碗です。

高台は遊びを入れずに素直な雰囲気で削りました。

木べらで削ったので、竹の節風の高台に仕上がってます。

 

灰釉作品ですので、全体的に落ち着いた感じで

焼き上げました。

 

これが黒織部などでしたら、もう少しゆがめたり、ひねったり、

ああしたり、こうしたりの遊びの部分も大いに表現できるのですが・・・。

 

やきものは

素直な形もあり、沓型(くつがた)の形もありで奥が深いですね。

 

 

 

****************************************

 

2006年10月 3日 (火)

花入れ製作中です。

 

花入れ作ってみました。

唐津の土を主体にして、他の粘土を混ぜて

粘り気を出しています。

 

形は旅枕と呼ばれるものを、

もう少し長くした感じでしょうか。

 

ちなみに「旅枕」の言葉の由来は

旅人が旅の途中で手持ちの花入れを枕代わりに使ったことから

きているそう。

 

おしゃれな名前ですね。

 

確かにタオルでも巻けば、枕にちょうどいい感じです。

なっとく・・・。

 

本焼が楽しみです。

 

 

 

***************************************

 

2006年9月28日 (木)

還元かかってます。

 

先日、窯焚き中に撮影した、煙突部にあるドラフトと呼ばれる

個所の写真です。

このドラフトを少しづつ空けていくと、窯の内部に入る

空気の量が減っていきます。

 

出て行く空気をコントロールする事で、入っていく空気の

量を調節するという画期的な?方法です。

 

結果として、窯内の酸素不足で不完全燃焼がおこり、

還元がかかるという訳です。

 

煙突にはダンパーと呼ばれる個所もあり、ドラフトと

同じような働きをしますが、これはまたいずれ写真を

アップします。

 

ドラフト部にまで窯の内部の炎が舞い上がってます。

 

 

今回はMAXまで還元を掛けたので、灰釉、斑唐津の

茶碗や花入れが味わい深く仕上がりました。

 

今現在は、緋だすき、焼締め作品のペーパー掛けを

しているところです。

 

今しばらくでアップしますので、お楽しみにして下さい。

 

 

 

************************************

 

2006年9月25日 (月)

茶道具展に行ってきました。2

 

会場にはその他にも人間国宝や、

茶道具の名工たちの方の作品がオンパレードです。

 

魯山人を筆頭に、河合寛次郎、板谷波山、志野の鈴木氏、益子の島岡氏、

唐津の中里氏、西岡氏、井戸の辻村氏、備前の藤原氏、山本氏、

その他多数、数え上げたらきりがありません。

 

過去から現在の名匠、名工の作品が一挙にすべて見れる贅沢な展示会です。

 

 写真の備前の藤原雄氏の水差しも造形は丁寧の一言。

遊びの部分を一切排除した堂々たる作品です。

 

灰の被り方も品があると言いましょうか。

どきつい灰被りではない、気品に満ちています。

 

 

そうそう、魯山人の作品は点数も多かったのですが、

使いやすそうな器が多いです。

 

作品というよりも、いかに日常に使用できる器をつくるか、

ここに重点を置いているように見受けられました。

 

釉薬も素直な釉薬を使っており、器があまり主張しない、

あくまでも主役は料理だよと、そんな感じの品々です。

 

さすがですね・・・。

 

器を中心に考えず、料理を中心に考える。

なかなかできそうでできない、真理ではないでしょうか。

 

河合寛次郎氏の作品も釉薬に関しては、

素直のものを使っているようです。

 

造形も素直な形が多く、やはり使いやすそうな器たちでした。

特に古瀬戸釉(飴釉に近い感じ)を掛けただけの、

四角いお皿は、まさに脇役に徹している感があります。

 

唐津の西岡氏の斑唐津茶碗も釉薬はワラ灰釉をすうっと掛けただけで、

形も伝統を踏襲している感じです。

 

 

展示会の趣旨でそういった作品を数多く揃えたのかも知れません。

 

なかなか見ごたえのある茶道具展でした。

 

また、近い内にやってくれないかなぁ。

 

 

 

 ***********************************

 

2006年9月19日 (火)

茶道具展に行ってきました。1

 

先日、近所の百貨店で茶道具と陶芸逸品展をやっていたので、

見に行きました。

 

会期中の目玉は加藤唐九朗氏の志野茶碗です。

 

うわさに聞く志野茶碗をどうしても見たくて、

楽しみにしておりました。

 

会場に着くとあまりの広さに戸惑いましたが、

店員の方に聞いて、目的の志野茶碗を鑑賞しました。

 釉薬は少しかせた感じ。

 

時代が経ってそうなったのかはわかりませんが、

つやのない落ち着いた感じです。

 

そのかせた感がいっそう作品を引き立てていました。

 

 

店員の方にお願いして、高台を見せてもらいました。

 

普通に施釉しただけでは付きそうにない

高台脇の部分に3本の指跡。

 

施釉した後で、高台周辺に変化をみせようとした感じがうかがえます。

 

高台の中は真一文字のヘラ目。脇にサイン。

 

見込み部分は広く、茶溜まりは特に作ってありませんでした。

 

値段は1千3百万円オーバーです。

ハンパではありません。

 

それだけの品をガラス越しでなく、直接目で見て触れるなんて、

そうはないでしょう。

 

店員さんが持っている横で、一緒に茶碗をつまんでみました。

厚みを見たかったのですが、やはり志野だけにかなりの

厚みがあります。

 

相当濃い釉薬を掛けているなと・・・。

 

厚い割りに手取りが軽く、土は薄くひいてある感じが

伺えます。

 

まあ、何ともすごい茶碗でした。

 

志野に関しては鈴木氏の志野もそうですが、

つやの無い落ち着いた感じの雰囲気が多かったです。

 

なるほど、なるほどと、ひたすら納得していました。