2022/11/28 18:17
2006年9月13日 (水)
1輪の輝き。
庭にたった1輪だけ、花が咲いていました。
花は詳しくないので、名前は全くわかりませんが、
雨空の下で水滴をつけた、名も知らない花が輝いています。
いいもんですね。
雨のためでしょうか、花は下を向いているので、
下から見上げての撮影です。
この花の色をやきものに再現できたら・・・。
黄瀬戸をもっと薄く明るくした感じの色。
チャレンジしがいのある色です。
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2006年9月 6日 (水)
素焼きしてます。
ただ今、素焼き中です。
写真は窯のガスメーターです。
面白くも何とも無い写真ですが、
ガス窯に興味のある方なら、少しは参考になるかと・・・。
右のメーターはガスボンベからの圧を見るもので、
左のメーターは窯のバーナー圧を見ます。
主に焼成で使うのは左の方なんです。
素焼きはだいたいメーターの針が400位
で焼いていきます。
バーナーも1本、2本、4本と間引いて火を付けて、
温度をゆっくりと上げていくんです。
素焼き時に急激な温度上昇は厳禁です。
とにかくゆっくり、ゆっくりと扱います。
MAXでメーター600位でしょうか。
窯の大きさや、窯詰めの量、焼くスピードなど、人それぞれなので、
あくまでも、うちのやり方ですが。
おっと、温度チェックの時間がきました。
ちょっと、行ってきます。
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2006年9月 4日 (月)
早く乾いてくれ~。
入れや徳利たちの乾燥待ちです。
早く窯に火を入れたいのですが、
写真の品の乾燥に時間がかかってます。
口の部分が鉢や皿に比べて狭いので、
どうしても内部が乾くのに時間がかかります。
「だったら、後回しにせい。」って話ですよね。
ここでの素焼きは燃費を考慮して2窯分を一緒に焼くので、
これらの花入れを後回しにすると、
本焼まで2ヶ月以上先になってしまいます。
9月中には焼き上げたいので、
じっと我慢の日々。
「やきもの」って時間がかかるものなんです・・・。
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2006年8月31日 (木)
茶入れを作ってます。
製作途中の茶入れをアップします。
土は備前土。緋だすき用の土なので、素焼き後、
ワラを巻いて焼成します。
備前の土は扱いが難しいので、
乾燥時や素焼き、本焼で必ず何点か割れが入ってきます。
今の所、数点作って1点か2点取れるかといった具合です。
低温で長く引っ張って温度をゆっくりと上げていかないと
うまくいきません。
難しいだけにやりがいのある土なんです。
焼成予定は9月中旬。
何とか割れないでくれよ~~~。
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2006年8月23日 (水)
「萩焼名工陶芸展」に参上 完結編
人間国宝 三輪休雪さんの作品から離れ、ずっと見ていくと、
坂倉新兵衛さんの茶碗が登場しました。
土はたぶん、大道土の単味かブレンドしたものか。
いずれにせよ化粧土を掛けず、
ロクロでひいた土に、ただ透明釉を掛けただけの素朴なたたずまい。
御本手のような派手さは無いですが、土味が生きている作品です。
大道の土でもかなり良いものが手に入ったのでしょうか。
この土を生かすには化粧土は要らないと言う、
坂倉氏の熱い思いが作品から伝わってきました。
その後、数十点の花生け、茶碗を眺めつつ、
最後にともう一度、坂倉氏の茶碗を手に取り、愛でてから、
会場を後にしました。
今回の「萩焼名工陶芸展」は非常に勉強になった展覧会でした。
名工の方たちの茶碗はやはり、数十年の仕事の結晶が
あふれており、今後の作品作りの感性にはたらきかけてくれたと思います。
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2006年8月18日 (金)
「萩焼名工陶芸展」に参上 3編
窯焚きで話が反れてしまったのですが、「萩焼名工陶芸展」に参上 第3編です。
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その時、となりの茶碗に何気なく目をやると、
なんと600万円!!
同じく、白釉の割高台の茶碗。
もう慣れました。
金銭感覚がマヒしてます。
茶碗2点の間にある水差で数百万ですから、
この3点で1500万です。
「ええい、絶対さわりまくって鑑賞してやるぞ。」と
思いつつ、手袋装着で茶碗を手に取ります。
まず、感じたのが、その大きさです。
通常の茶碗よりは一回り大きいサイズ。
高台もかなり主張してますから、全体のパンチ力は抜群です。
高台は萩焼に良く見られる割高台。
土はかなりの荒土です。
やはり、作品として展覧会に出品するのには、
荒土の方が迫力があります。
普段使いの食器でこの手の土を使ったら、
ほとんどが水漏れで、クレームの嵐でしょう。
そもそも、荒すぎてロクロ挽きで手がキズだらけに
なるのではないかと・・・。
たっぷり鑑賞した後にふっと思いました。
「この品を買う人がいるのだろうか。」
ある程度の宣伝を兼ねているのでしょうが、
あまりの高額に素直な感想が出ました。
とは言え、
余計なお世話をしつつ、この3点から離れ、
その後も名工の方たちの作品が続きます・・・。
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2006年8月15日 (火)
窯出し直前。
窯焚きの冷ましも終了し、窯出しの様子をお伝えします。
先日、窯出しの時の写真です。
窯の内部の温度が200度を切ったころから、
扉を少し開けて、窯内に外気を送りこんでいるところです。
この微妙な隙間から、懐中電灯を使って、作品がちゃんと焼けているか
チェックするんです。
この瞬間が一番楽しい時で、特にテスト焼成した品などの色チェックは
本当に我を忘れます。
狙った色が出ているかどうか、還元のかかり具合はどうかなど、
今までの苦労が一気にむくわれるかどうかの瞬間です。
皆さんも近所に陶芸教室があったら、ぜひ通ってください。
そして、窯から出る直前の自分の作品を隙間から覗いてください。
大人になるとあまり、ワクワクする時間は無いと思いますが、
子供の頃のおもちゃ箱を開ける瞬間の、あの何とも言えない感じが
得られますよ。
さて、扉の隙間から覗いている伊羅保釉の茶碗がいい感じで焼き上がりました。
色にも深みがあり、自分で使ってみたくなる茶碗です。(かなりベタボメです。)
今回の第2回 8月新作窯出し展 ぜひご覧になってください。
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2006年8月10日 (木)
冷まし中です。
一昨日、窯焚きが終了し、ただ今、冷まし中なんです。
中1日窯を冷まして、窯内の温度が200度を切った頃から、
窯に少しづつ外気を入れていきます。
上の写真は先日焼成中の窯の色味穴から噴き出してくる
炎の様子です。(ちょっと見づらいですが。)
窯の中は還元がかかっているので、このように
色味穴を空けると炎が出てくる訳です。
この炎の長さを見て、窯の内部の還元の強さを判断します。
ちなみに、還元とは窯の中に入る空気を制限し
不完全燃焼させ、やきもの内部の酸素を燃やして、
釉薬や土を味わい深く焼き上げる方法です。
うちの灰釉 熊谷焼の品などは、還元の代表選手です。
反対に完全燃焼させる方法を酸化焼成といいます。
よく雑貨屋さんに行くと、コブタの貯金箱がありますが、
酸化の代表選手ですね。
色もくっきりクリアーに焼けて、比較的きれいめに仕上がります。
一方、所々焼け方が変わっていたり、少々渋めに仕上がった品は
ほとんど還元で焼かれている品と思ってください。
さて、どんな品が出てくるか待ちどうしいです。