2022/11/29 17:37

2012年4月22日(日)

 ささやかなるもの。

 

前略 行雲より。

本日の熊谷はあいにくの曇り空。雨が今にも降り出しそうだが、

夕方までなんとか持ちこたえている。

雨はうっとうしいものだが、花粉が一段落するので、私は嫌いではない。

それでも2,3日雨が続くと、なんか身体が重く感じるのは事実だ。

晴れたり、曇ったり、雨降ったり。

まるで人間の感情のように、空はこちらに語りかけてくる。

 

じゃあ、人間もこうしましょ。

泣いたり、怒ったり、笑ったり。

これで空とおあいこだ。

 

 

さて今回の写真はこれだ。

これから大地に植えられようとしているメロンの苗である。

 

去年の震災以降、菜園作りは中止していたのだが、

今年から少しづつ野菜作りを再始動してみたい。

 

毎年そうだが、春になると苗を土に植えたくなる。

身体が自然に動き出すって感じだろうか。

長い冬を乗り越えて暖かい春を迎えられるっていうのは、

大昔では奇跡だったのかも知れない。

 

春に種や苗を植え、夏に収穫して、秋に再び繰り返していく。

ヒトとしての本能が何万年にも渡って、同じことを繰り返す。

文明がいくら進化しても、起きて、食べて、トイレ行って、寝る。

この基本原則は何も変わらない。

 

そして、その単調な生活の中に、

ささやかな喜びや刺激を加えながらヒトは時代を生き抜いていく。

 

今回の私のささやかな喜びのひとつが、この苗の成長ってことなのかも知れない。

 

さあて、苗太郎。

メロンは始めてのチャレンジだが、夏には収穫の喜びを与えてくれ。

頼むぞっ。

 

 

 

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2012年4月1日(日)

 これがそうか タブレットPC。

 

前略 行雲より。

 

本日NHKを何気なく見ていたら、「世界の名峰グレートサミッツ」という番組に出くわした。

ニュージーランドの標高3000m級の山 アスパイアリングの頂を目指している。

氷に覆われた地表を一歩ずつ踏みしめながら山頂を目指す一行。

空から見るとまるで刀の刃先を歩いているかのようなきわどい登頂路だ。

転んだら命は無くなるかも知れない。

なぜそこまでして、登頂を目指すのだろうか。

不思議に思って見ていたが、山頂にたどり着いてカメラが辺りをパーンした時、

少しわかったような気がした。

雲の上にそびえる氷の山々の景色。まさに絶景である。

そして、全員で登りきったという達成感。

彼らはこの瞬間を味わいたくて、命がけで登っていくのであろう。

 

山男になぜ山に登るんだいと聞くと、そこに山があるからと答える。

 

陶工になぜやきもの作るんだいと聞けば・・・。

やっぱりこう答えるかな。

 

「そこに土があるから」

 

 ※ 「世界の名峰グレートサミッツ」の動画はこちら

 

 

 

さて、今回の写真はこれだ。

7インチと5インチのタブレットPCの大きさ比較写真である。

写真だとわかりづらいので、横にマウスを置いて撮影してみた。

 

 

さて何でこんな写真と思うところだが、

今流行りのアンドロイド搭載のタブレットPC 7インチと5インチの

どっちが使いやすいかってのを検証してみたくなったのだ。

 

つい先日、アップル社から新型ipadが発売されたが、あちらはiOS。

一方、こちらはアンドロイド。

 

ちなみにアンドロイドってのは、アメリカのグーグル社なんかが共同で開発したOSで、

携帯電話やタブレットPCなんかに導入されている。

専用のアプリをダウンロードできるアンドロイドマーケット(Google Play Store)があるので、

お使いの携帯やタブレットでいろんなアプリを楽しむことができる。

 

幸いこの2つのタブレットPCを知人が持っていたので、1~2日貸してもらい、

それぞれの使用感をレポートしてみたいと思う。

 

まず検証方法だが、今回は以下の要項を調べてみたい。

 

大きさと重さ

起動時間

画面の見やすさ

操作感

バッテリーの持ち具合

筆者は主に文章入力に使いたいと思っているので、その際の使い勝手。

その他

 

今回はOS がそれぞれ同じアンドロイド2.3。

タブレット本体はいわゆる中華パッドと呼ばれる

DROPAD アンドロイド2.3と原道N50を使ってみる。

 

 

まず大きさ。写真で見る通り7インチの方がはるかに大きい。

重量は7インチが540グラム。5インチは230グラム。

7インチの方はさすがに片手で持って使っていると腕がつらくなる。

毎日鞄に入れての持ち運びもちょっとしんどい重さだ。

自宅や会社などのよく居る場所に保管し、必要な時にサッと使うのがベターな気がする。

 

一方、5インチの方は重さに関しては全く気にならない。

片手で持っても全く問題なし。

これだけ軽いと鞄やポケットに入れても苦にならない。

毎日持ち歩ける携帯のスマホみたいなもんだ。

 

 

次に起動時間。

7インチはスイッチを入れてから起動まで約50秒。5インチは約20秒。

圧倒的に5インチ原道N50の勝ちだ。

20秒位の起動時間だとスイッチを入れて眼鏡をケースから取り出し、

顔に掛ける程度の時間で起動できてしまう。

50秒の起動時間も普段使っているWINDOWSパソコンと比べれば短い。

両者とも、そんなに苦にならない待ち時間だろう。

 

 

次に画面の見やすさ。

画面の大きさが明らかに違うので、7インチの方がはるかに見やすい。

ただ、この7インチのDROPAD アンドロイド2.3て機種は、

画面の明るさを最小にしても結構明るい。

そのため長時間のネット閲覧は目が非常に疲れる。

 

一方5インチ原道N50の方は画面の明るさを最小にしておけばかなり暗く

なるので、長時間の利用でも目への負担が少ない。

 

 

続いて操作感。

両者ともに静電式でサクサク動く。得に5インチ原道N50の方の動きの速さはGOOD。

多分、画面が小さい分なんとなく早く動いているように感じるのだろう。

アンドロイドOSはUターンボタンがあり、1つ前の操作に戻ることができるのだが、

7インチの方はこのボタンが本体上側面にあるので操作しづらい。

いちいち手の位置を動かさなければならないので面倒に感じる。

その点5インチの方は画面右横にほとんどのボタンが置かれているので、

手の位置も動かさずに操作できる。

また音量ボタンが単独で上側面に付いているので、

動画や音楽の音量調節がしやすい。

 

ただ、5インチ原道N50は起動時の効果音がやたら大きい。

この音は音量調節ができない設定なのでイマイチいただけない。

なぜこんなに大きな音をたてる設計にしたのだろうか。

ネットで調べると自己責任で改良できる方法もあるようだが、

ソフトが壊れる可能性も無くもないのでチャレンジ精神がいるだろう。

この起動音の調節ができないのが一番の不満だ。

 

 

バッテリーの持ち具合。

正確に計ったわけではないのであくまで感覚だが、7インチの方は3、4時間~位。

5インチの方は2時間~位で充電した方が良さそうだ。

7インチは放電が少ないようなので、使わない時はバッテリーの容量がほとんど減らない。

ここには出てこないが、NEC製 Life touch noteは

使わないでいると1週間程度でバッテリーが要充電になる。

この手のマシンはメインよりもサブで使うことが多いだろうから、

1週間出番がないことも頻繁にある。

自宅なんかだとコンセントに繋げたまま操作できるが、

電車の中などで使いたい方には放電うんぬんの話は結構重要だ。

この点7インチは放電の心配があまり無いのでGOOD。

 

 

さて、私的には一番興味がある文章入力の使い勝手。

 

使用するアプリはJota text editor。

文字の大きさは自由に変えられるので、ご希望のサイズでそれぞれ入力してみる。

ちなみに今書いているこの文章は、それぞれ7インチと5インチで書いてみた。

 

結論から言えば文字入力は7インチ、5インチに限らず、

タブレットPCでは不向きなことがわかった。

ソフトウエアキーボードは論外として、

通常のキーボードで入力しているのだが、やはり使い勝手は悪い。

 

まずタブレット本体を見やすい角度に固定するのが面倒。

ノートパソコンならお好みの角度調節ができるが、

タブレットはいちいち裏側に物を置いて固定しなければならない。

これが非常に面倒くさい。

これは単純なことだがとても大事なことで、

いちいちこんな作業を書く前にしてたら、

書き始めるころにはアイデアは消えてしまうだろう。

(タブレット専用の固定台なんかもあるがそれはまた別として)

書きものをマメにしたいのなら、NEC製 Life touch noteや

キングジム製のポメラの方がはるかに使い勝手はいい。

 

ただ、月に数回程度の書きものなら全く問題ないだろう。

もしそれで使うのなら、7インチの方が画面が大きい分、楽に作業できる。

特にこのJota text editorってアプリは、

漢字変換すると予測漢字が下に出るのだが、

5インチだとほとんど見ることができない。

目が悪いせいもあるが、

いちいち眼鏡をはずして顔を画面に近づけて見ないといけない。

これでは頻繁な書きもの用としては使えないでしょう。

 

7インチの方は画面が大きい分、予測漢字もなんとか見える。

よって、書きもの用途としては7インチの方が軍配が上がるだろう。

 

 

その他

7インチの方はそうでもないが、

5インチ原道N50の方はアプリを立ち上げたりする時に、

極まれにフリーズする場合がある。

とりたてて重要な操作はしていないので被害はないが、

仕事で大事な書類などを作っているときにフリーズされるととんでもないことになる。

この手のタブレットPCを使う際は、こまめな保存作業がかかせないと言えるだろう。

 

それとこういったタブレットの良い点は、駆動音が全くしないところだ。

デスクトップPCなんかだと、夏場のファンの回転音は何とかならんかなぁと常に思う。

暑いのだから一生懸命本体を冷やそうと努力してくれるのはわかるが・・・。

その点、タブレットPCはファンがあるのか無いのか全くの無音なので、

特に書きものなんかをちょこっとしたい時には集中できる。

これは大きな利点だと思う。

 

 

今回検証してみての結論。

多少の書きものもして、持ち運び不要なら7インチ。

ほとんど文章は打たず、ネットやメールなどがメインで

常に手元に置いておきたいのなら、携帯性に優れた5インチをおすすめしたい。

 

但し、タブレットPCは頻繁な書きもの用途より、

ネットやメール、ゲームなんかのエンターテイメント優先で利用した方が良さそうだ。

 

ガンガン文章を書きたいし、仕事用途にも使いたいって人には

NEC製 Life touch noteなんかのキーボード搭載PCの方がいいだろう。

 

あくまでも私個人の使用感なので、ご参考までに。

 

 

 

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2012年2月26日(日)

 今、旅立ちのとき。

 

前略 行雲より。

 

朝晩の冷え込みもやや一段落し、春の足音が近づいてきている。

 

春と言えば、別れと出会いの季節だ。

今までの暮らしにピリオドをうち、大都会東京へ旅立つ若者たち。

期待と不安が入り交じっているだろうが、ワクワク感の方が強いだろう。

 

かつての私もそうだったが、東京ってのは若者には魅力的に写る。

建物、人、仕事、遊び、全てが活気にあふれている。

「いよいよだぞ~」

全国の社会人、東京人1年生のみなさま。

あまり気張らず、自分のできる範囲でコツコツと歩んでいってください。

これからの時代を創っていくのは、あなたたちなのだから。

 

 

さて、今回の写真はこれだ。

生まれたばかりのてんとう虫である。

 

先日、お天気の良さにつられて庭先で棒切れ素振りなんぞをしていたところ、

何やら赤く動く物体を発見。

目を凝らしてよーく見てみると、

なんとてんとう虫たちが辺りを動きまわっているではないか。

久しく虫らしい虫を見ていなかったので驚いたが、

暖かさに刺激されて成虫になったのであろう。

かわいい姿に思わず写真をパチリとしてしまった。

 

基本的に虫は好きではないが、

男ってのはカブト虫やクワガタ、てんとう虫なんかの

硬い鎧を身にまとった昆虫は大好きなのである。

子供の頃はカブト虫をさなぎから成虫させたり、

夏休みの早朝、近所の雑木林にクワガタなんかをよく取りに行ったものだ。

 

そんなわけで素振りを中断して、しばらくてんとう虫に見入ってしまう。

それにしても、こいつらの動きは見ていて飽きない。

あっちにいったりこっちにいったり。同じ道を歩いてると思いきや

不意にUターンして違う道に行ってみたりと面白いのなんのって。

棒切れにこいつをのせて空に向けておくと、一番端っこに着いた途端、

羽を広げて大空に羽ばたいていく。

そんな姿もまた夢があっていいじゃありませんか。

 

さて、てんとう虫と言えば赤と黒の鎧をまとっている。

この色をやきものに連想させると・・・。

赤と言えば辰砂だろう。

銅を還元で赤く発色させた色。赤と言うより紅色に近い感じだ。

落ち着いたいい色だと思う。

還元の度合いによってはなかなか出ない色なんて話も聞くが、

ガス窯で還元を掛ければまず間違いなく発色は成功する。

作品全体に辰砂だとちょっとパンチが利きすぎた感があるので、

ワンポイントで使いたい色だ。

 

一方、黒となるといろんな種類がある。

黒天目や瀬戸黒系の黒。楽焼きの黒もあるし、

黒の顔料を混ぜたものもある。

光沢系や渋め系など奥の深い色合いだ。

楽焼の祖 長次郎の焼いた、かせた黒なんてのは陶工にとっての憧れの色である。

簡単にはあの色は出ない。

何百年という年数も色質に反映されているし、

いろんな人の手で揉まれたからこその色合いだろう。

 

いつかはチャレンジしてみたい色合いである。

 

さて、そんなてんとう虫たちも、5分ほどするといつの間にかどこかに行ってしまった。

新しい旅立ちの時を迎えたのだろうか。

 

春はもうそこまでやってきている。